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Apr 082014

「作るのはざっくり、販売の方を重点的に・・・」という方向性

ペパボが開始したオリジナルグッズ作成+販売サービス"SUZURI"
試しにツルカメグッズを作ってみた。(ちなみにまだ売れてない)

さて、このSUZURIというサービス。クリエイティブ寄りのサービスだがクリエイティブに関するサービス上機能を完全に割愛、作成~販売を簡単に行うことだけに特化している。
サービス詳細・バックグラウンドなどは以下サイトを参照。

素材画像データをアップロードすると自動的に4種のグッズが生成、販売対象とトリブン(取り分)を設定。これだけの作業でショップと商品が作成されて販売開始。基本料金(トリブン=0)は、実際モノのクオリティを見てみないと何とも言えないが、従来の同型サービスの中では安価な方

トリブン0に設定した場合の販売価格

  • マグカップ:2,052円(原価:1,900+消費税:152)
  • トートバック:2,376円(原価:2,200+消費税:176)
  • Tシャツ:2,808円(原価:2,600円+消費税:208)
  • iPhoneケース:2,700円(原価:2,500円+消費税:200)

サービス上でのデザインの微調整(スケール、ポジション)は全くできず、前述の販売種類とトリブンの販売に関する設定しかできない。クリエイティブ調整はアップロード前の素材作成時にローカル側で行い、サービスは一切関与しないスタンス。ここから将来の電子デバイスとサービスの役割をどう捉えているか推測してみる。

従来のオンライン上のクリエイティブ系サービスは、

  • 画像編集ソフト(ツール)は高価。ソフトを持っているユーザは少ない
  • そもそも「画像編集」ってなに?そんなことができるの?なにができるの?
  • ある程度編集して貰わないと、サービス利用結果のクオリティが担保できない
  • ソフトごとの画像編集サポートは費用対効果的に難しく、キリがない。

な条件のもと『必要最小限の編集機能をサービス上で提供』『「画像編集」行為の認知とサポートの一元化』を実行し『「画像編集」の認知』を推進してきた。そのスピードは非常に緩やかで、汎用的な形で一般認知しているか微妙な状態が続いていたが、スマホの出現による『カメラとアプリ、Share動線の一体化』『安価(無料)な画像編集アプリの登場』という状態が一般認知を完了させてしまった。

特に『安価(無料)な画像編集アプリの登場』に関しては、スマホ特有の対象ユーザ、市場規模、販売経路などにより、従来のソフトウエアが成し得なかった「クリエイティブツールの一般化」を達成し、クリエイティブ業界のスタンスを「何ができるか?から何を作るか的な」方向に一気に塗り替えた。

今後、デジタルデバイスはスマホ・タブレットに収斂し、パソコンは一定の特殊作業をするユーザの利用に限定されたものになる。その場合、クローズドなクリエイティブ作業をオンラインサービス上で担保する必要は無く、より販売・流通などのオープンな要素に対しての能を充実させるのが、今後数年のデファクトになるだろう。

サービス展開をアプリ、WEBのどちらが良い?という相談を頂いたりするが、これはユーザのニーズのベクトルによって異なるので一概にいえない部分はある。フリマサービスはアプリでも成立するだろうが、SUZURIはWEB展開の方が良い印象。

アプリがWEBを駆逐するなんて話もあるが、これは人間の認識能力に依存する母数の問題でフィルタリング・重み付けで解決するしかなかろうと思う。しかしiTunes Store、Google Play共にその辺の機能がまだまだ不便で、結局はユーザは自己防御的にWEBから離れられないんじゃないかと思ったりするが、そんな話はまた後日。

個人的な感覚として、クリエイティブ系ECサービスがビジネスとして成立するのは難しい印象がある。
内情を詳しくは知らないが、クリエイティブへの献身が作用して、ビジネスとしての評価を意図的に避けているように見える時がある。ただの言い訳なのか、崇高な目的に根ざしたものなのかは判断つかない。

デバイス状況を踏まえてビジネス側にシェイプアップしたSUZURIサービスが、その状況を打破してくれるのか見守りたい。(もっとも『サービス』の問題ではなく、『自称クリエイターの作る、クリエイティビティあふれる商品の需要は、ビジネスとして成立するほど高くない』という、根本的な問題だけなのかもしれないけれども・・・)

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